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相手のショットに対応する「スタート/フォーム」 [守備力の向上]

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 スピードのあるスタートを切るためには、スタートでのフォームは大変重要です。

 陸上競技の短距離の選手がスタートのフォームにこだわりを持っていることは周知の事実です。

 短距離走は100分の1秒を争う競技ですからこれは当然のことだと思いますが、テニスの場合も前述したように0.1秒の遅れが致命傷になる俊敏性を問われる競技ですから、スタートのフォームには十分に気を配る必要があります。

 高いレベルで試合をしたいのであれば、この部分について意識を持って訓練を積むことが大切です。

 以下にスタートのフォームについて気をつけなければならない点として、膝の角度と、スタンスの広さについて説明します。


・膝の角度

 スタートをするときには、もっとも力強く地面を蹴れる角度に膝を曲げておくべきです。

 これは、スプリットステップの着地の際に、適切な角度に膝を曲げた状態で着地するということです。

 スプリットステップは相手がボールを打つ瞬間に軽くジャンプをする動作のことですが、この着地の際に、膝の曲がりが少ないと十分に強く地面を蹴れませんから、このまま走り出そうとすれば、スタートでの一歩目が小さくなってしまいます。

 また、膝が伸びた腰高の状態から大きなステップで走り出そうとするのであれば、そのままでは大きな一歩は踏み出せませんから、一度地面を強く蹴り出すために膝を曲げる必要があります。

 当然のことですが膝を曲げるためにも時間が必要になりますから、このように、スタートをする時になって初めて膝を曲げるということでは、その膝を曲げるための時間がロスになります。

 例えば、徒競走をするときには「位置について」の号令でスタートラインに立ち、その後「用意」で膝を曲げスタートのための準備をし、そして「ドン!」で走り出すことになります。

 腰高の状態で着地しスタートすることは、「位置について」の状態から「用意」を飛ばしていきなり「ドン!」ということです。

 これでは「ドン!」と言われてから膝を曲げてスタートをすることになり、走り出しが遅れてしまうことが解りますよね。

 効率の良い理想のスタートをしたいのであれば、スタートの前に膝を曲げておくべきだということです。

 前述したように時速100km程度のスピードボールは、0.1秒で3m程移動してしまうわけですから、スタートをしようと思ってから膝を曲げているようでは守備力が向上するわけがありません。

 しかし、膝を曲げておくことが大切だからといって、膝を深く曲げすぎていると逆効果になることもあります。

 自分自身の体重であっても重心が低くなれば持ち上げるのには大きな筋力を要します。

 特に筋力の乏しい人では、時間と体力のロスになり、効率の良いスタートにはつながりません。



・スタンスの広さ

 効率の良いスタートは、右に移動する際には右足のある場所から、左に移動する際には左足のある場所からです。

 故に、スタートでのスタンスが広ければ、スタートの地点が移動する方向に近づくわけですから、それだけ有利になります。

 例えば、センターマーク付近にいるときに、肩幅程度の狭いスタンスをとっていれば、せいぜいセンターマークから30cm程度の場所からスタートをすることになりますが、このときのスタンスが肩幅の2倍の広さであった場合はセンターマークから60cmの場所からスタートができるということになります。

 これだけで30cmの距離を得することができるわけですから、スタンスは広く取るべきだということが理解できるでしょう。

 しかし、広すぎるスタンスも逆効果になる可能性があります。

 例えば、右側に走リ出すためには、右足の右外側へ重心を移動しなければなりません。

 スタンスが広すぎると瞬時に重心を足の外側に出すことが困難になってしまいます。

 また、この時、左足は地面を蹴って身体を右側へ押し出さなくてはいけませんが、スタンスが広すぎると地面をしっかりと押さえられずに強く蹴りだそうとすると滑ってしまう可能性もあります。

 これでは速いスタートをすることはできません。


 以上のことから導き出される理想のスタートフォームとは、膝の角度とスタンスの広さを適度に整えるということです。

 もちろん、これを身に着けるためには、自分の筋力にとって、どの程度の膝の角度とスタンスの広さが最も適しているのかを色々試し、確認して訓練する必要があります。

 また、前述しました足が滑るということに関しては、シューズとコートサーフェイスとの相性や、シューズのアウトソールの磨耗度合いも関係してきます。

 プレーをするコートに合った、足底の溝がはっきりとした新しいシューズを履くように心がけることも大切です。



 次回はスタートをする際の”タイミング”についての説明をしたいと思います。



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